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ギターのスケール(長さ)について

teshimaです。

ギターにおいて、その音色や弾き心地を決定付ける要素っていろいろあると思うのですが、比較的見落とされがちな要素としてスケール(長さ)というのがあると思います。ということをつらつらと書いてみたいと思います。

ギターの音色や弾き心地というのはいろいろなものに左右されます。音色にはPU、ボディ材、セレクターの位置、トレモロの有無、エフェクターやアンプなど様々な要因が絡みます。弾き心地にはネック形状&フィニッシュ、ギター総重量、トレモロかフィクスドブリッジか、コントロールのレイアウト、はたまたカラーリングなどの見た目など。。。
ここで、両方ともに大きく影響するのがスケールです。

よく、スケールは長い方が音にハリが出る一方、長すぎるとストレッチフレーズや難解なコードなどで苦労すると言われます。音色とプレイアビリティのバランスが求められるという言い方をしてもいいかもしれません。
一般的には648mm(25.5インチ)のロングスケールと628mm(24.75)インチのミディアムスケールがよく知られていますが、音を求めてかロングスケールを採用しているギターが基本的には多いと思います。

また、最近は666mm(26.25インチ)や686mm(27インチ)などのエクストラロングスケールも広まりつつある上に、strandbergなどに見られるようなファンフレットも広がってきました。スケールに対する選択肢が広がってきたと言って良いでしょう。

その一方で、楽器店のサイトやネットオークションを見ていると、
「○○という木材をふんだんに使って。。。」
「現在ではほぼ取れない希少な◎◎を使ったネックが。。。」
など木材の事ばかりを書いていたりすることがほとんどです。
エクストラロングスケールのギターなどはさすがに見た目にも異質なので説明文で触れてあることが多いですが、ロングスケールかミディアムスケールかはほとんど記述を見かけません。

もちろん、ボディ材やネック材も大事です。
音に大いに関係すると言われますし(諸説アリ)、PUなどは交換ができますがボディ材・ネック材は交換できません。ですから気にする人が多いのも納得です。

ですが、スケールはどうでしょうか。
スルーネック・セットネックであればスケールを変更するのは不可能です。
ボルトオンネックであれば、ネックを付け替えることでスケールを替えることは理論上可能ですが、ネックの接着面の形状、ネジの位置、ネックの幅など様々な要素が噛み合っていないとうまくいかず、実質的には無理に近いというのが正直なところです。
(というか、可能ではありますがそこまでしてスケールを変更するなら新しいギターを買う方がよっぽど早く、楽。)

そして先に書いたように、スケールは音色にもプレイアビリティにも直結します。
実質的には変更不可で、音色にも弾き心地にも影響する。。。とても大きな要素ではないかと思います。


以前Ibanezの9弦(RG9QM)を弾いてみたことがありましたが、そのメタルに特化した見た目とは裏腹に、クリーントーンがとてもきらびやかな印象でした。28インチのエクストラロングスケールの影響だと思っています(ただ、ストレッチフレーズはかなり弾きづらく、リフなども少し手を余計開く印象がありました)。
また、ベースにおいても5弦・6弦ベースのローBは輪郭がない、ボヨンボヨンするなどと不評なことが多いですが、自分が持っているYAMAHA RBX775(スケール35インチ)はそんなことはありません。

やはりスケールというのは音色にもプレイアビリティにも直結する大きな要素である、と再認識した次第でした。


もっとスケールの重要性というものが広く認識されてほしいものだなと思います。

teshima
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プロフィール

nobuteshima

Author:nobuteshima
ここはギタリスト・作曲家のteshimaのギター的・音楽的日々を綴っていくブログです。ライブ告知、機材レビュー、ギターや音楽についてのことなどを書いています。
ソロプロジェクト「enigmatic blue」、音楽制作団体「Clown Clan」などで活動しています。サポートギター、アレンジ制作、音源制作の依頼なども承っています。
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