サブボードVer2の作成その2
作成したサブボードを先日使ってきたのですが、使ってみて見えてきたボードの不具合を直して行きたいと思います。
今回直したいポイントは以下の通り
・パッシブボリューム/ボリュームペダル間とボリュームペダル/コーラス間のパッチケーブルの最適化
・裏のDCケーブルを薄い木板で隠す
現状のサブボード。
最終的な仮レイアウトと、以前のボード(板だけ)とのサイズ比較。幅は一緒、奥行き方向が2cm短くなった(はず)。ただし入れ替えに伴って重量が少し増加。カタログ数値上では200g程度重くなってるというけど、体感ではもう少し重くなってるような。。。?
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 22, 2022
(最終的な仮レイアウトとは。。。?) pic.twitter.com/c4EQpd15pQ
一つは、パッシブボリュームとボリュームペダルの間のケーブルが無駄に長すぎて、パッシブボリュームがボード内でブラブラと遊んでしまうことが問題でした。一応ケースに入れる際にあまり動かないようにクロスを挟んで蓋を閉めているのですが、それでも無意味にボード内で位置がずれる機器があるのはトラブルの元になり得ます。
また、コーラスにつながる長めのパッチケーブルがチューナーを隠しがちなので、見づらくなってしまっています。
それを直すために、Providenceのソルダーレスケーブルを買ってきました。
ケーブルを自作するのは初めてなのですが、説明を読んでいる限りこれなら自分でも作れそうという気がしたのでチャレンジです。
そして出来上がったものがこれです。
ズンドコベロンチョ。意味の分からないもの。 pic.twitter.com/paDSuMndTY
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) June 11, 2022
そしてそれをつなぐとこうなります。
意味の分からないものが収まった。何となくProvidenceにしちゃったけど、もうちょい細いやつにした方が良かったかもなあ。 pic.twitter.com/Yn4rbwZb8V
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) June 11, 2022
なお、説明がぬけていますが、ここで同時にコーラスとの間のケーブルもフラットパッチケーブルのクランク型に変更して、チューナーとボリュームペダルの間に折り込んで収納できるようにしてあります。
これでケーブルの問題についてはひと段落。。。と言いたいところですが、画像では分かりにくいのですが、パッシブボリュームがブラブラ遊ぶことはなくなった反面、パッチケーブルが太くて短いため、微妙に浮かんで固定されてしまっています。このボリュームも最終的にはボードに固定したいので、もう少し柔軟性のあるケーブルに変える必要があるかもしれません。
いずれにしても今回はこの件はここまでです。
そしてあとは電源ケーブル保護のために裏にしっかりとフタをします。
裏。この黒いところを一部分残して切り取っていきます。 pic.twitter.com/tHZoITxr10
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) June 11, 2022
この薄い黒ゴム板ですが、ネジが貫通するぐらい柔らかいのは良いのですが、なんと手でちぎれるぐらい柔らかいことが判明。今は簡易的な保護としては十分かもしれませんが、ボードを運んでいるときに何かにこのゴムを引っ掛けてちぎるということが起き得そうで怖いです。
そこで、薄い木板でフタをして固定することで、完全に保護をすることができます。
事前の想定ではスポンジでも噛ませて固定しようかとも思ってたのですが、結果的にケーブルの太さとほぼ同等の足をはかせることができたので、DCケーブルもしっかり固定できました。
左右2枚とも貼り合わせた状態。計算してたわけじゃないけど、ボードの裏の足が10mm、蓋板(3mm)と足(6mm)が合わせて9mmなので、ネジの頭を板に埋められればガタつかない。これで裏は完成なので、ボードを裏返す必要がなくなったw pic.twitter.com/hJT4d3F5kH
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) June 11, 2022
これで今回の改造(?)はひと段落です。
今後の予定としてはチューナーを養生テープではない方法で固定すること、パッシブボリュームも上からフタをするような形で固定することを考えていますが、どうなるかは分かりません。
何にしても運搬時の心配事が一つ減るのは良いことと言えそうです。
teshima
サブボードVer2の作成
さて、M3も終わって忙しさもひと段落したのですが、今月の後半には久しぶりにスタジオに入るセッションもあり、前から手をつけようと思ってずるずると先延ばししていたサブボードのアップデートを行うことにしました。
今回変更したい点は以下の通り。
・メインとなるAMT SS-11Bをしっかり固定する
・ディレイをFlashBack IIにして、外部タップテンポスイッチを接続できるようにする
・ボリュームペダルをDunlopのDVP-4にしてボード全体を小型化する
・板を新しくしてエフェクターを全て固定し直す
前のボードは完成直後に中核となるプリアンプを変更することになったために、エフェクターの配置もやや歪なものとなり、またそのあとに「こっちの方が良さそうだ!」と思えるエフェクター類が結構見つかったため、それを使用するため全面的なボード刷新となります。前のものも結構変わっていましたが、板ごと変えるとなるとやはり刷新感が出ますね。
まずは基礎となる木板を買ってきます。
朝から木板に鉛筆で印をつけるなどした(本当は穴まで開けたかったが、時間切れだった) pic.twitter.com/Omx5KEamdX
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 3, 2022
次に、DCケーブルを裏側に通すための穴を開けていきます。これのサイズにいつも悩むところなのですが、後から考えればそんなに大きいものでもないし、DCケーブルのプラグのサイズぴったりの穴を開ければよかったなとちょっと後悔しました。
穴を開けた。一番上の穴はもう少し拡張の必要あり。 pic.twitter.com/N3l2bwu6FA
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 4, 2022
というわけで穴を少し拡張してヤスリもかけて滑らかにします。
一番上の穴も拡張した。本当はもう少し切り口をヤスリでキレイにしたいけど、本質的な部分ではないのでコレぐらいで良しとする。一応これで下準備は完成なのかな? pic.twitter.com/bZZ9CikbGb
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 5, 2022
次に、裏側の足となる木材パーツを取り付けるための位置どりをします。
全然下準備完成じゃなかった。裏側の足の位置取り。
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 6, 2022
切ってキレイにするのが大変そう。
それはそれとして、木材の表と裏を間違えた気がするけど、もはや取り返しが付かないのでこのまま進むことにする。 pic.twitter.com/lE7n2dMwJ6
余談ですが、エフェクターの配置は以前紹介したGoogleスライドを使用する方法で配置は詰めてあるので、それに従って開ける位置も決めてあります。事前に決められるのは良いですね。
参考→ Googleスライドを使用してペダルボードを構築する
木板の端材を分割して足となるパーツを切り出していきます。
こうやって余った端材を有効活用できるのは良いことですね。
これ(一枚目)を切るとこう(二枚目)なるんじゃ。
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 7, 2022
木目に反して切るところ、何とか上手く切れて良かった。 pic.twitter.com/EOSc017Bnx
そして木板に穴を開けて足を固定していきます。
前回は面から板を固定したので若干見た目が悪かったのですが、今回は裏から留めたので見た目も問題なし、かつネジ頭も綺麗に隠れたのでガタツキが出ないはずです!
そいで裏に脚として取り付け。
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 7, 2022
ダボ穴(?)も開けたのでネジ頭がキレイに埋まったので今度は置いたときにガタガタ揺れないはず! pic.twitter.com/0lSUeyR47V
木材部分は完成したので、いよいよ本題のエフェクターの配置です。
事前に配置をプランニングしてあるとはいえ、実際にネジ留めすると変更が効かなくなるので、ちょっと緊張しますね!
今日完成するはずだったのが、色々間違えてしまってここまでしか進まなかった。。。なぜ。。。俺は。。。あんな無駄な時間を。。。 pic.twitter.com/Orv2PmIQkp
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 15, 2022
2個目、3個目を配置していきます。
配置すると外せなくなるので、DCケーブル/パッチケーブルと、外部タップテンポ用のL字端子はこの段階ですでに接続してあります。
また、ボリュームペダルを動かすとコーラスのスイッチに当たりそうだったので、少しだけ奥側にずらします。
2個目追加して固定。3つ目の位置決め中。ボタンの踏みやすさを考えてボリュームペダルは少し奥にずらす。平面図だけでは分からなかった位置関係。 pic.twitter.com/2q3rLsioJ4
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
DCケーブルを這わせつつ、ワウも固定します。
ケーブルが完全に固定されているわけではなく、かつ外すこともできないので、ボードをひっくり返したりする度にブラブラ揺れるこの工程の辺りが一番めんどくさかった気がします。
裏側に電源ケーブル這わせてワウも固定。パッチや電源を後からつなげる、が出来ないのがネジ止め式の辛いところよね pic.twitter.com/xGdiQAW8ia
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
中核となるプリアンプを配置し、パッシブボリュームも繋げて、かなり出来上がってきました。
今回は使用しているパッチケーブルはバラバラですが、ProvidenceのP203、EBCのPCF-10、そしてたまたま入手したOYAIDEのG-SPOTケーブルのクランク型です。
クランク型のパッチケーブル、結構役に立ちます。
ワウの電源ケーブル、プリアンプを配置して、パッシブボリュームまで繋げたところ。フラットパッチも役に立つけど、こういうときにはクランクのパッチが役に立つ。 pic.twitter.com/IF9RHD7zOL
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
裏側でDCケーブルがブラブラしてるとボードのガタツキやケーブルの断線の原因になるので、遊びがなくなるように薄いゴム板でフタをします。少し不安定な感じもしますが、今はこれで良しとします。
裏側の電源ケーブルが邪魔にならないように、ゴム布でフタをする。想像以上に柔らかかったから、破れそう。。。木で蓋したほうが良さそう pic.twitter.com/I5tMAJWS9j
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
固定具が接続できなかったチューナーとボリュームはまだブラブラしてますが、パッチケーブル/DCケーブルとも接続が完了して、一応ボードとして音が出るようになりました!
チューナー(とボリューム)だけは固定しきれなくて養生テープで仮止めだけど、これで一応必要なペダルを固定して、サブボード完成の巻。機能性寄りにステータスを振ったので重量は前より増えてしまったけど、多少小型化できたし、ディレイのタップテンポを接続できるようになったのが最大の利点。 pic.twitter.com/8ipmOdUW0Z
— nobuteshima@M3秋ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
最終的な完成図です。
最初に仮置きしたときの位置と最終的な固定位置の比較。ボリュームペダルを奥にずらさざるを得なかったのと、チューナーの電源の位置を間違えてたので慌てて手前にずらした以外は想定通りかな。ただこうもかっちり固定してるとプリアンプが5°ぐらい左に傾いてるのが気になる。。。苦笑 pic.twitter.com/TjoeXAVLMU
— nobuteshima@M3秋ありがとうございました! (@nobuteshima) May 17, 2022
中身は以下の通りです。
太字の部分が新しくなった部分です。
(ギター)
↓
Jim Dunlop CBM95 Cry Baby Mini Wah(ワウ)
↓
AMT SS-11B(プリアンプ)
↓
Geek Fx ボリュームコントローラー(アッテネーター)
↓
Jim Dunlop DVP-4(ボリュームペダル)→KORG Picthblack mini(チューナー)
↓
tc electronic CORONA mini chorus(コーラス)
↓
tc electronic FLASHBACK II delay(ディレイ)→外部タップテンポ端子
↓
(アンプのRETURNへ)
ボードが少しだけ奥行き方向が小さくなり、以前より密集しているはずなのですが、ボリュームペダルが小さくなった影響かそこまで踏みづらさは感じません。当初はタップテンポスイッチもコーラスとディレイの間辺りに配置する予定だったのですが、さすがに幅が足りなかったので外付けにすることにしました。一応スイッチ長押しでディレイ単体でタップテンポするも可能なので、使いやすさとしては十分です(前のディレイではオーディオタップしかできないため、タップテンポする場合には絶対に音が止まる必要があり、曲中でタップを頻繁に変更する自分としては致命的な使いづらさがありました)。
使用に関してはこれでだいぶ問題はないのですが、チューナーとパッシブボリュームを固定しないといけないのと、パッチケーブルが意外に太くてチューナーにカブったりボリュームの位置がずれたりするので、もう少し扱いやすいケーブルに変更してもいいかな、という気がしてきました。
何はともあれ、これにてサブボードVer.2の一応の完成です。
teshima
NITRO COCEPTS E250(ゲーミングチェア)を買いました
ギター用の機材ではないのですが、先日ゲーミングチェアを購入しました。
My new gear...
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) February 2, 2022
NITRO COCEPTS
E250 Gaming Chair pic.twitter.com/Qlydut8vRf
経緯を書きますと。。。
実は今年1月ごろに腰を痛めてしまい、ギターを弾くどころか日常生活にもちょっと支障を来すレベルで痛くなってしまいました。
原因は、色々と腰を酷使したことが重なったことかもしれませんが、主には椅子に座って悪い姿勢でギターを弾いていたことではないかと思われました。
なので、ギターを弾く時の椅子としていい椅子を入手しようときめました。
海外のギタリストのプレイスルー動画などを見ていると、いわゆるゲーミングチェアに座って弾いている人が多く、それに倣って自分もゲーミングチェアをあれこれ検討していました。
その中で見つかったのが上記のNITRO CONCEPTSというところのものでした。
Nitro Concepts E250
サイトにも買いてある通り、ゲーミングチェアとしてはエントリークラスに相当する商品ですが、自分はゲーミングチェアをギター用に使用するため、結果的にはこの商品が目的に一番合致していました。
実際に商品を売り場で見てみたところ、
◯表面が高級感のあるレザーではなく通気性の良いメッシュ生地(レザーは夏場はとても蒸れる)
◯高級機は座った時のホールド性を高めるために座面が船型にくぼんでいるが、このチェアはかなりフルフラットに近く、足を広げやすい
◯座面の高さを低く設定できる(低く設定できないと机の下に腿が入らず使えない)
など、ことごとく機能がピンポイントで合致していたので、これに決定しました。
注文から数日で届いて、組み立ては自分でやりました。
ギター用に使用することから、本当は左右のアームレスト(肘掛け)を綺麗に外したかったのですが、ここは根元の六角ボルトが思いの外硬く締まっていたので、この日は諦めて上の肘掛け部分のみ外して、タイミングを見て根元のパーツを外すことにしました。
一応大きな物だったのでちょっと大変でしたが、なんとか形になりました。
ゲーミングチェアでギターが弾きやすいような機種ってないものかなって探してたけど、ゲーミングチェアで探す限りでは見つからなかった。
— nobuteshima@M3春ありがとうございました! (@nobuteshima) February 2, 2022
ので、アームレストは最初に取っ払った。
ホントはシートの下についてる根本から外したかったけど、レンチが固すぎて見送り。。。 pic.twitter.com/IH4m7Sy4No
肝心の使用感ですが。。。
今の所非常にいい感じです。今までの椅子がドンキで数千円の安物だったので、リクライニングもできないし背中もあまり安定しなかったのですが、これは頭まですっぽりカバーしてくれる大きさなので、変な話このまま座って寝ることもできそうです。椅子というよりコックピットのような安定感があります。
ただ、今までは基本的に太ももにギターを乗せて前かがみになるような姿勢でギターを弾いていたのですが、前かがみになってしまうとこの椅子のいいところを生かせないので、ギターの弾き方、というより弾いている時の姿勢を変えた方が良さそうな感じです。具体的には背中をぴったりつけ、ギターはストラップで肩にかけ、ストラップを弾きやすい高さまで上げるようにしています。
ストラップの長さは今まで以上に短くなっている気がしますが、立っても座っても高さが変わらない長さになったと思えば良いことかもしれません。
あとはこの椅子に座って、たくさんギターインストを作るだけですね。
以前読んだブログで「自分と地面の間にあるものは安物を使っちゃいけない」という一文がありましたが、その通りかもしれません。
teshima
弦のゲージとペグについて
ツイートもしましたが、先日弦交換をしていたところ、どうしても弦がペグに入らないという事象に遭遇しました。
弦交換タイムラプスその2。弦がペグに入らなくて弦をほどかなければならないとは。。。何とか入ってくれて良かったけど、これどうしようもないのかな。最後は時間切れになって半分までしか弦が張れなかった。あとで時間見つけて完成させた。フルスペック弦交換は時間がかかる、要注意。 pic.twitter.com/PJk6wvSoJF
— nobuteshima@10/31M3一展B-11新譜あります (@nobuteshima) September 8, 2021
交換しているギターは8弦ギターなのですが、その8弦がどうしてもペグに入らなかったのです。
ベース弦を無理やり転用しているわけでもなく、一般的なGHSのセットなのですが、全くペグに入らなかったのです。
確かに8弦ギターの弦交換は初めてではありましたが、いくら安物とはいえペグに弦が入らないような設計になっていることがありうるものなのか。。。?と思いましたが、弦交換の最中に文句を言っても仕方がないので、とりあえず弦をペグに入るようにあれこれ工夫しなければなりません。
最初はハンマーで弦の先を叩いて細くするということを考えたんのですが、残念ながらハンマーがありません。あったとしても叩く安定した台がありません。
ペンチで先端を挟んで細くしてみようともしたのですが、こういう時に限ってペンチが見つからないものです。
仕方ないので、ニッパーの先端で弦をほどいてみて、芯線をむき出しにしてみることにしました。

端っこを解くのに苦労しましたが、一度ほどき始めてしまえば簡単にこれぐらいは解くことができました。頭では理解していたつもりでしたが、本当に巻き弦って芯線に他の弦が巻きつけてある構造なんですね。。。
本当は弦の構造がもろくなったりペグから引っこ抜けたりしそう、ということでこういう手段は使いたくなかったのですが、ペグに弦が入らなくて巻き付けられないのでは、弦を交換する意味がないので仕方がありません。
結果として上手く巻きついてくれました。

なぜペグの穴が弦を受け入れてくれないサイズなのかは謎ですが、毎回ニッパーでこのように弦を解かないといけないなら、径の大きなペグに交換するか、あるいはいっそ弦を解く前提でロックペグなどにするのも一つの手かもしれないと思いました。
8弦ギターのインプレッションそのものについては、また別に記事を書きたいと思います。
teshima
tc Flashback IIの外部タップテンポ設定の仕方
以前からサブボードを新しくしようと画策していたのですが、そこに使用する予定だったtc electronic Flashback IIの外部タップテンポ設定に少し苦労したので、備忘録としてまとめておきます。
1) Flashback IIに乗り換える理由
2) TonePrint Editorは最新版にして外部タップテンポスイッチを有効化
3) ファームウェアアップデートという落とし穴
4) 外部タップテンポスイッチ側の設定
5) ケーブル
6) まとめ
1) FlashBack IIに乗り換える理由
現在、サブボードではtc electronicのFlashback miniを使用しています。ディレイとしての実力にはまあまあ満足で、リハに使用する前提としては十分なのですが、タップテンポに若干の難があることが少し気になっていました。というのも、Flashback miniではオーディオタップといってスイッチ長押し→ギターをミュートしながらピッキングしてその間隔でタップを設定という方法を採っているからです。
miniサイズであることを考慮すればこういう形式とはいえタップテンポに一応対応していることはありがたいことです。
ですが、長い曲・複雑な曲で演奏中にディレイタイムを変更したい場合には、実質的には変更は不可能です(オーディオタップ中は信号がミュートになるという事情もあります)。
そのため、外部タップテンポを受け入れるように設定可能なFlashback IIを入手、対応しているタップスイッチ(MXR M199)も入手したので思い立ってそれを使えるように設定してみることにしました。
2) TonePrint Editorは最新版にして外部タップテンポスイッチを有効化
Flashback IIは出荷時には外部タップテンポには対応していない設定なので、TonePrint Editorで外部タップテンポを有効化する必要があるという説明をサウンドハウスの商品ページで見かけました。なのでまずはペダルをUSBで接続してTonePrint Editorを立ち上げます。
しかし。。。待てど暮らせど認識されません。それどころかアプリもきちんと動作しているのかどうか怪しい感じです。

よく調べてみると、画面上では、「最新版です」と表示はされるのですが。。。

普段TonePrintをそんなに使用していないため、アプリをインストールしたのが2019年の2月でした。これが古いのがいけないのでは?と思いtcの公式サイトから最新版をインストール。
やはり元々入っていたのは最新版ではありませんでした。
2021年5月現在、最新版は4.4.18だそうです。
起動すると無事にペダルが認識され、エディター画面で「Ext. tap tempo」のスイッチの切り替えができました。

なお、この設定はリアルタイムに保存されているようで、使用したい設定ができたらその状態のままUSBの接続を切り離すのが良いようです。
tc electronicは基本的にはギター用エフェクター・音声用機材のメーカーであり、パソコン用のアプリケーションの制作専門の会社というわけではないので、ソフトの作りが若干雑という点はユーザーも少し注意しないといけないのかもしれませんね。
(また、YouTubeなどに上がっている解説動画などでも、古い動画などの場合アプリの画面が異なっているために違和感を持つ場合もあるかもしれません。見た目は異なりますが、接続したペダルの設定のページ内に目的のスイッチがあるはずなので、それを探すようにするといいかもしれません。)
さて、対応している外部タップスイッチを、TRSケーブルで接続し、ディレイを鳴らしてみると。。。
。。。何故かタップテンポに反応しません。
3) ファームウェアアップデートという落とし穴
調べてみると、Flashback IIのファームウェアのアップデートが配布されており、これを入れると外部スイッチなしに本体だけでタップテンポが設定できるという情報がありました。
これではわざわざ外部タップスイッチを用意したそもそもの意味が薄れてしまうのですが、これを入れることでもしかしたら動作するかもしれません。そう思ってアップデートをダウンロードし、USBケーブル経由でアップデートを施してみました。
気をつけたいのは、DAW関連のソフトウェアが一つでも立ち上がっているとアップデートが失敗することです。自分はオーディオインターフェースのコントロール用ソフトしか立ち上がっていなかったのですが、それが立ち上がっている間はアップデートが失敗しました。それを終了させて、念の為にオーディオインターフェースも電源を落とすと、アップデートが成功しました。
一応アップデートの画面には英語でその旨注意が出ているのですが、DPなどのDAWソフトそのものならいざ知らず、コントロール用のソフトでも問題があるというのは落とし穴でした。
さて、アップデートが完了すると、本体のMASHライトが点滅するようになりました。

ファームウェアのアップデートで、本体だけでもタップテンポに対応するようになったことの視覚的な証拠と言えるでしょう。
実際、この時点で実験してみると本体だけでタップテンポが設定できるようになりました。MASH機能は使用できなくなりますが、もともとそれを使用する予定はなかったので問題はありません。
この状態で外部タップテンポスイッチを接続し、ディレイを鳴らしてみると。。。
。。。やはり、何故かタップテンポに反応しません。
ファームウウェアアップデートはどうも意味がなかったようです。
4) 外部タップテンポスイッチ側の設定
よくよくサウンドハウスのページでの注意点を読んでみると、またまた見落としている内容がありました。
「接続はTRSフォンケーブルをご使用いただき、TAPスイッチ側の設定を「RING」ONの状態にしてください。(上記TAPスイッチ側のDIPスイッチにて設定可能)」
MXR M199は対応している外部タップテンポスイッチではありましたが、初期設定のままでは対応していないのが原因でした。
詳細はMXR M199のマニュアルに記載があります。

M199内部を開けてみると、3つのDIPスイッチというのがあり、このような状態になっています。
(出荷時のセッティングは1番がON、2番3番はOFFだそうです)

Flashback IIで使用するためには以下のようにスイッチを切り替えます(1番がOFF、2番がON、3番がOFF)。

これでタップスイッチ側の設定も完了です。
これでディレイに接続してみると。。。
無事に外部スイッチでタップテンポを設定することができました!
自分の情報収集が甘かったのが原因ですが、色々と注意しないといけない点があったということです。
5) ケーブル
ケーブルについてですが、元々小型のサブボードにタップスイッチを組み込むというのを想定していたため、CAJのTRSケーブルではなく、一般的な3.5mmプラグのステレオケーブルに1/4インチ変換プラグをかませた変則ケーブルを使用しました。

世の中ではTS(モノラル)ではなくてTRS(ステレオ)というのが間違えやすいポイントのようですが、TRS-TRSであれば上記のような接続でも全然問題ないようです。音質に直接関わる部分でもないので、動作するのであればこのようなケーブルで十分と言えます。
ただし、コンパクトサイズを目指していたのに、変換ケーブルをかましすぎたために逆にサイズがでかくなってしまったため、これはこれで失敗となりました。TRSフォンの両側L時ケーブルのものとしては、現在はCAJのTRSケーブルの30cmのものを使うのが一番良いように思います。または多少長いのを使用する場合はHOSAのTRSケーブルが良いかもしれません。
6) まとめ
Flashback IIで外部タップテンポスイッチを使用するための注意点は以下の3点だと思います。
i) TonePrint Editor(最新版)で、Flashback IIの外部タップテンポスイッチを有効化する
ii) Flashback IIに対応している外部タップテンポスイッチの、DIPスイッチ設定をRing ON(またはRing to Ground)の設定にする
iii) TRSフォンケーブルでFlashback IIと外部タップテンポスイッチを接続する(ギターケーブルやパッチケーブルとして使用されるTSケーブルは使えない)
ファームウェアアップデートについては、外部タップテンポを使用するためには不要ですが、急いでいるわけでなければアップデートしておくことをオススメします。というのも、MASH機能をOFFにすると現在のタップテンポがMASHライトのところに点滅して表示されるからです。MASH機能を有効化したまま外部タップテンポスイッチを使用したい場合は別として、外部タップテンポのみを使用したい場合でもこの点滅は非常に便利だと思います。
また、MASH機能はファームウェアアップデート後全く使用できなくなるわけではなく、TonePrint Editorで有効化/無効化が選択できますので、MASH機能を使用したい人でもアップデートそのものは入れておくのがいいのではないかなと思いました。
余談
余談ですが、今回はサブボードに外部タップテンポスイッチを組み込む前提であれこれ設定してみたのですが、ファームウウェアアップデートのおかげでサブボードにはタップスイッチは入れないことにしました。ペダルを全部横に並べるとボードの幅にギリギリ入らないので悩んでいたためです。
外部タップテンポがあった方がタップテンポはしやすいのですが、これはあくまでサブボードであり、究極の利便性や音質を追求するというより軽くて持ち出しやすいボードというのを目的にしているからです。
ちょっと本末転倒な感じはしますが、ケーブルさえ差し込めればいつでもまた外部タップテンポを使用できるのでそれでよしとします。
それから完全に余談なのですが、MXR M199は縦5cm、横4cmとかなり小さいペダルなのですが、梱包されてくる化粧箱はかなりカサ増しされていてこんな感じに収納されています。

マニュアルや広告なども同梱するためにある程度のサイズを確保しているのかもしれませんが、それであれば折りたたんだりすればもう少し箱もダウンサイズできたのでは。。。?という気もしないではありません。
teshima
ペダルボードの電源について理解できる、VCPIという概念
先日見つけた動画で、面白いものがありました。
That Pedal Showというyoutubeチャンネルで紹介されていた以下の動画です。
That Pedal Show – How To Power Your Pedals Properly & The Legend Of VCPI
このThat Pedal Show(以下TPS)は、DanとMickというギタリストの二人が色々なエフェクターをレビューしたり、エフェクターの使い方を検証したりするチャンネルなのですが、このVCPIという考え方が分かりやすかったので今回紹介したいと思います。
VCPIとは、エフェクターやペダルボードに電源を供給する際に気をつけなければならない点をまとめた造語です。
V(Voltage=電圧)
C(Current=電流)
P(Polarity=極性)
I(Isolation=アイソレーション)
動画は全編英語で日本語字幕はないので、それぞれについて気をつけないといけない点を抜粋して翻訳してみました(一部補足あり)。
◯V(Voltage=電圧)
(電圧とは電気を送り出す圧力のようなもの。単位はV)
エフェクターの場合にはエフェクターを動作させるのに必要な電圧がそれぞれ決まっている。その電圧を正確に把握するべし。
通常は9Vだが、ものによっては24Vまで必要となるものもある。
100%の確信がない限り、受け入れ可能な電圧以上の電圧をかけてはいけない。エフェクターが壊れてしまう。
が、より高い電圧をかけることで音が変化するエフェクターも中にはある。
例えば(動画の中で使用している)King of Tonesの場合、18Vの電源を使用すると9Vよりももっとヘッドルームに余裕があり、クリアな音が出せる。
逆に空に近い、電圧の低い電池を使うと、その逆でより圧縮された音を出せる。
コーラスに対して使用した場合、9Vより18Vの方がよりたくさんのコーラスがかかる。
◯C(Current=電流)
(電流は、エフェクターが必要とする電気の量。単位はA、またはmA)
歪み系アナログエフェクターは一般的にはあまり電流量は必要ないが、大型のデジタルエフェクターなどは電流をたくさん必要とする場合もある。
ペダルボードを組む場合、使うペダルの電流量を全て足して、その倍の値の電流を出せるパワーサプライが必要。また、パワーサプライの各アウトポットがそれぞれ必要な電流を出せることも必要。
例えば、使用しているエフェクターの必要とする電流がそれぞれ15mA、60mA、90mA、400mAだった場合、それらを合計して565mA、それを倍にした1130mAを出力できるパワーサプライが必要となる。
パワーサプライの電流量がギリギリだった場合、出力される電圧は本来のものよりぐっと低くなってしまう。
◯P(Polarity=極性)
(極性にはACとDCがある。ACは交流、DCは直流。これを取り違えるとエフェクターは壊れてしまう)
DCの場合、センターマイナスとセンタープラスの2種類がある。
また、プラグにはサイズがあり、通常は直径2.1mmだが、ものによっては2.5mmのものもある。
(動画ではPlugとしてこの点も含めてPとしています)
一般的には、多くのエフェクターは
DC駆動、9V、センターマイナス、プラグ径2.1mmだが、中にはそうでないものもある。
例えば(動画の中で言及している)electro-harmonixのMemoryManは24V、2.5mmプラグ、センタープラスと、一般的な電源とは全て異なる。
◯I(Isolation=アイソレーション)
(アイソレーションとは電源を分離させること)
デイジーチェーン(DC分岐ケーブル)を使用した場合、複数のエフェクターへの電源を供給はできるが、アイソレーションはされていないため、全てのエフェクターが同じ電源を共有することになる。
その場合、デジタルエフェクターとアナログエフェクターが混在していると、デジタルエフェクターが電源ケーブルにノイズをダンプするため、それが他のエフェクターにまざってノイズが乗ることがある。
(この点については動画内の10:17あたりからアイソレーションしてない電源に切り替えてノイズが乗る様子を実験しています)
ノイズが出る場合には、Gigrig TIME LORDかGigRig Virtual Batteryを使用することで電源をアイソレートすることができる。
自分は以前何度かDC駆動のエフェクターにAC電源を突っ込んで破壊してしまった過去があるので、電源にはやや苦手意識があったのですが、今回の動画ですっかり仕組みを理解できた気がします。
エフェクターボードでのデジタルエフェクター由来のノイズというのに悩まされたことはないのですが、その際の解決策も理解できたので、この動画は本当に有用でした。
同じTPSのチャンネルの以下の動画(58:40あたりから)でも、エフェクターボードを組んでみたもののノイズが乗ってしまい、それを解消する様子が見て取れます(余談ですがこの動画もシンプルながら面白い内容なので見てみると良いです)。
Tips For Your First Pedalboard Build – That Pedal Show
調べてみたところ、自分が今使用しているエフェクターボードのパワーサプライはどうもアイソレートされているものではないらしいのですが、こういったノイズが出てなくてよかったです。
今後ノイズが出た時のためにこの点を覚えておこうと思います。
というわけで、珍しく動画の紹介記事でした。
teshima
Darkglass Alpha · Omega
ちょっと変わった話ですが、ベースの機材を新しくしました。
プリアンプとしてDarkglassのAlpha · Omegaを導入しました。

以前はART MP V3+Ibanez TS-9(Tube Screamer)の組み合わせを使用していましたが、どうしてもたまに謎の音割れをするのと、低音が歪んでくれないので、結局のところ安く入手できたこのDarkglassのAlpha/Omegaに乗り換えとなりました。
入手できたのは1年以上前なのですが、去年は全くベースを使用する機会がなかったので、今回まで導入が遅くなりました。ベースの機材はなかなか必要がないと更新しませんからね。。。
人気のプリアンプなので説明をするまでもないと思いますが、種類が違う2種類の歪みをブレンドさせることができるベース用プリアンプです。EQも付いているし、歪みと原音(クリーン)とのブレンドも可能なので、歪ませつつも音の輪郭を残すようにすることが可能です。
歪みそのものもかなり激しく歪ませることができるので、ほぼクリーンな原音そのままの音からかなり潰して歪ませた音まで、自在に作ることができます。
原音を混ぜることができるのは結構便利で、ベースを歪ませすぎるとどうしても音がボヤンボヤンしてしまって音程も分かりにくくなってしまうので、原音を少し混ぜることで歪ませた太い音と原音のクリアさとを兼ね備えた音にすることができます。レビューなどではとかくα/Ωの2種類の歪みについてばかり話題に上がりがちですが、この原音を無段階にブレンドできるというのがある意味この機種の一番の強みである気がします。
強いて言えば原音はユニティ・ゲインといってレベルの調節ができないので、原音寄りのブレンドにすると全体的なレベルは低めとなってしまうのがややもったいないでしょうか。ライブで使用する想定であればアンプに接続してアンプ側で持ち上げるというのも可能ですが、DTM用途の場合はいちいちあとでノーマライズをかける必要がでてきてしまうので。
とはいえ音作りの幅はかなり広いので欲しい音はなんでも作れそうです。
欲しいベースサウンドに向けての音作りが捗りそうな一品です。
teshima
tc electronic BodyRez
今回はtc electronicのBodyRezというエフェクターについて書いてみたいと思います。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/205720/
BodyRezは「アコースティック・ピックアップ・エンハンサー」というジャンルのエフェクターなのですが、簡単にいうとピエゾ臭さを決して本来のアコースティックな響きを取り戻すためのエフェクト、ということらしいです。
ちょっと漠然としていてよく分かりませんが、具体的には内部にコンプレッサーを用意していて、ノブの回し方に応じてややドンシャリ気味にかかるように調整されているようです。
この動画を見るとちょっと感じがつかめるでしょうか。
確かにアコギっぽい「胴鳴り」が再現されているような気がします。
さて、実際に使ってみた感想ですが、、、。
動画ほどはアコギの生鳴りっぽさが足される感じはしません。これは使用するギターによるのかもしれません。ON/OFFでの切り替えは少し感じますが、思ったほど「劇的に変化!」というほどではないというのが個人的な感想です。ドンシャリ感が増される分、ミッドが若干薄くなる感じもします。
なのでEQがついているエレアコだったらbodyRezのノブを回したあとでEQの細かな調整をした方が良いかもしれません。
ですが、ミュート機能がついているのは非常に便利です。長押ししてLEDが点滅すると入力信号がカットされるのですが、これでアコギを繋ぎ変えたりチューナーにつなげたりできるというのは便利です。また例えばライブ全体でアコギを1曲だけしか使わないような時には使ってない曲では間違ってもハウったりしないようにアコギをOFFにしておきたいものですが、このミュート機能を使えば使う前/後はミュートにしておいて使うときだけ音を出す、という使い方もできるので、それだけでも便利です。
世の中上を見ればZOOMのA3だったり、FISHMANのAuraだったりと、アコギ用のDI/エフェクターというのはたくさん世に出回っていますが、「多機能でなくていいからシンプルに音が良くなるエフェクターが欲しい」という人にとっては、とりあえず始めに手を付けるにはいい1台かもしれません。あるいは自分のように「エレキがメインなので多機能でなくていいが何らかの調整ができるアコギ用のエフェクターが欲しい」という人にも向いていると思います。
注意点としては、
1) リバーブは搭載していない
2) DIは搭載していない(キャノンの接続口はない)
ということでしょうか。ソロギターなどガッツリアコギを鳴らしたい人であればリバーブがある機種を探した方が良いと思います。またこれ単体でDIの代用はできないのでライブでPAに繋げるためには、(自前にせよライブハウスのものにせよ)DIが必要になります。
上記2点が問題なければ1台持っておいて損はないエフェクターと言えるかもしれません。
teshima
MIDIフットコントローラーについて
特に何か購入の予定があるわけではないのですが、最近つらつらとMIDIフットコントローラーについて調べていたので思ったことを書きたいと思います。
MIDIフットコントローラーは、ラック機材や大型の機材を操作するためには欠かせない装置です。
PC、CCなどで機材をコントロールしてストレスなく扱うようにするためには重要な機材でもあります。
悩ましいのは、エフェクターやアンプと違って、「音に直接関わる」ことが一切ないことです。ギターの信号はMIDIコントローラー内を一切通らないわけで、「○○のコントローラーを使った方が音が良い」ということはあり得ません。
その一方で、機材によって操作感はかなり異なり、送れるMIDI信号の種類、操作できるパラメーター、電源など、いろんな条件が重なり合うことで、演奏に支障をきたすほどストレスがたまったり、スムーズに演奏できたりもします。ボタンやペダルが増えればそれだけ操作性は増しますが、反対に大きくなると運搬性は悪くなります。
音に直接は関わらないのですが、演奏には間接的に関わる機材なのです。
まずはよくある・見かけるMIDIフットコントローラーを列挙してみたいと思います。
i) BOSS FC-50(またはRoland GFC-50)
楽器店でラック機器を操作するときに出てくるコントローラーとしては定番かもしれませんね。スタジオではアンプのスイッチャーとして置かれているところもあります。
流通量も多いですし、中古市場でも良く見かけます。
エクスプレッションペダルや外部スイッチなどの拡張性も良く、パッチを切り替えるだけならもちろん問題なく動作してくれますが、個人的にはBOSS独特のフットスイッチの感触が好きになれず、またバンク切り替えを足でできない(指でおさないといけない)、A/Bスイッチで切り替えると、例えば1番のパッチから6番のパッチに勝手に飛ばされるなど、操作感はあまり良いものではありませんでした。
MIDIフットコントローラーの入門機としては良いかもしれません。
現在はRoland GFC-50という名前で販売されています(中身は多分同じ)。
ii) Roland FC-100
Rolandから出ていたFC-100というコントローラー。先のBOSS FC-50を2つ並べたような外観ですが、これの最大の落とし穴は、「フットコントローラー」ではあるが「MIDIフットコントローラー」ではないということです。
Roland独自のRRCという規格に則った製品で、これを使えば古いRoland製のラック製品をコントロールできるとのこと。また、MIDIとは違う路線を打ち出したかったのか、ケーブルだけで電源を取得できる他、対応しているエフェクターと接続すれば、FC-100にチューナー用の信号がケーブルを介して返されるので、別途チューナーのためにエフェクターから長いシールドを回してこなくていい、というのが売りだったようです。
残念ながらRoland製品以外は全然対応しなかったようで、今では製造されていません。
生産数はそんなに多くないと思われるものの、MIDIコントローラーと誤解して入手する人がいまだに後を絶たないようで、ヤフオクでは「最近入手しましたが」という言葉とともに出品されているのをちょくちょく見かけます。
MIDI信号に変換するコンバーターも存在したようですが、それを見つけ出してまでMIDIコントローラーとして使用するよりは他のものを入手する方がはるかに早くて簡単ですね。。。
iii) Roland FC-200
FC-100の後継機として出た、FC-200。こちらはきちんとしたMIDIフットコントローラーです。
バンクの切り替えスイッチもきちんと足で踏めるようになっており、ペダルもついています。操作性は非常に良いと言えます。また、PC(プログラムチェンジ)だけではなくNote信号も出せるので、これをシンセ音源などに繋いで足で鍵盤を鳴らすことも可能です。
自分も一時これを使用していました。
操作性は良かったです。良かったですが、見ての通りボタンが多いので幅を取ります。つまり重い、運搬製は悪いということです。。。またボタンの操作感などはFC-50から基本的には変わっておらず、個人的にはその感触に少し安っぽさを感じてしまうのでした。
例えばRUSHの様にベースを弾きながら足で鍵盤も鳴らして。。。というようなスタイルで演奏したい人にとっては良い選択肢かもしれません。
iv) Roland FC-300
FC-200の後継機、FC-300です。2列のボタン、フットペダルといったところはFC-200と似ていますが、
これはVG-99というギターシンセとの併用を念頭に作られたようで、RRC2という規格で接続する様です。
FC-200よりボタン数は少ないですがフットペダルが2つついているため、幅はFC-200とあまり変わらなさそうです。
つまり、大きい、そして重いというこです。。。
v) Behringer FCB-1010
庶民の味方、Behringerから出ているMIDIフットコントローラーです。
ボタン構成はFC-200とFC-300を合わせた様な感じで、またPCやCC以外にNote情報も送れるということで、なかなか安価でありながら高機能なペダルではあります。
ただ、Behringer製品を使ったことのある人間なら誰しも分かると思いますが、取扱説明書の説明が詩的で要領を得ないところが多く、使いこなせる様になるまでには少し時間と慣れが必要かもしれません。
また、ボタン数もペダル数も多いということは、それだけ重いということにもなります。。。
vi) YAMAHA MFC-10
これはとっくに廃盤になってる商品だと思ってたんですが、今回調べ直してみてまだ現役だと知ってびっくり!ヤマハから出てるMIDIフットコントローラーです。128種類のパッチを100バンク(!)も保存できるということで、ヘビーユーザーには向いていると思われます。BOSS/Roland商品とは違って丸型のボタンが可愛らしいですが、なんというか80年代からみた近未来という感じが拭えない気がするのは私だけでしょうか。
ボタン10個とフットペダルという構成はFC-200のライバルと言えそうです。
が、重量は重いというこです。。。
ここまでは中古市場などでも良く見かける、かなり定番のコントローラーを紹介してきました。FC-50以外はどれもボタン数が多く、重いものが多い印象です。
次に、最近見つけた比較的新し目のコントローラーを紹介してみたいと思います。
i) RJM Mastermind
比較的新し目の機種、Mastermindです。
FC-50よりはやや大きいですが、ボタンが違うからかだいぶ印象が異なります。バンクのアップダウンがフットスイッチでできるのはプラスではないでしょうか。
同じ機種をRemote Inに繋ぐことで2ヶ所から同時にコントロールできるというとこから、プロユースを想定したつくりのようですね。
値段が高めな点、やや大きくて重い、そして製造が終了している点がネックでしょうか。
ii) KEITH MCMILLEN SoftStep
ここまでの機種とはだいぶ違った見た目のSoftStep。
ボタンが柔らかくできて光っているだけではなく、そのボタンを踏み込む力加減でCCをリアルタイムに変更できる点が特徴です。なので例えばラックエフェクターのディレイのフィードバック量にCCを割り当てれば、強く踏み込むと発振したような音を出すことができます。
同じことはエクスプレッションペダルを接続すればできるわけですが、ペダルの角度ではなくボタンを押し込む力に反応する、というところが人気のようです。
ただ、これはパソコンにつないで使用する前提となっているようで、MIDIラックなどに接続したい場合には別途コンバーターを入手しないといけないのが面倒かもしれません(そういう意味ではFC-100に近い点かも)。
また、柔らかいだけあって、重量が600gと軽いのは魅力的かもしれません。
iii) PEAK FCB4X
今回紹介している商品の中では個人的に結構お気に入りの機種です。
名前をなかなか聞かないメーカーかもしれませんが、タイの新興メーカーのようです。オフィシャルサイトのURLを見る限り、2005年立ち上げのようですね。
ここまで主流だった5ボタンではなく、4ボタンにしたことで幅がコンパクトなこと、またそれでいて比較的安価なことが魅力です。
4ボタンは幅の面でも小型化できるのが良いのですが、MIDIのプログラム数(128)を考えると、個人的には5ボタンより4ボタンがベストだと思っています。5ボタンだと必ず26バンク目は3パッチしか使えないという妙な制約がつくので。。。
エクスプレッションペダルも接続できるので拡張性も良いです。ただ、ペダル専用のようで、タップスイッチのようなボタンは増設できなさそうなのは少し残念かもです。また、日本国内の楽器店では取り扱いがないため、直接メーカーから購入する必要がある、在庫数が少ないため中古市場でもあまり見かけないのが少し残念な点でしょうか。
iv) Meloaudio MIDI Commander
PEAKに続いて、こちらも個人的にお気に入りの機種です。
5ボタンに見えますが実際は4ボタン、バンクのアップダウンもスイッチでできる上に、何よりこれ単体で充電可能なバッテリー駆動という点が魅力できではないでしょうか。最近はZOOM製品など、USB充電できるものが増えてきましたが、USBハブにつないでおけば充電が完了するという点で非常に便利なので、魅力的と言えます。
これだけ多機能でありながら軽量で安価なのもプラスです。
唯一不安を感じるとすれば中国製ということでしょうか。ただ、最近は中国製であろうと良いものはいいので、もしかすると今後MIDIフットコントローラーのスタンダードになるかもしれません。
v) RJM Mastermind LT
さて、この記事を書こうと思ったキッカケの機種です。個人的には価格と後述の難点を除けば性能とサイズはパーフェクトといってもいいかもしれません。前述のMastermindの小型版・改良版です。
4ボタンでサイズはコンパクト、LEDディスプレイ付きで表示は豊富、外部接続ペダル・フットスイッチも豊富に対応、USB経由でPCに接続してのエディットも可能、それでいて重量は0.86kgと軽量と、性能だけみれば今回紹介した製品の中でダントツで多機能です。価格はどうしても高くなってしまいますが、軽量で多機能というのを極限まで突き詰めたモデルと言えるかもしれません。
もう一つだけ難点を挙げるとすれば、これが日本国内で流通していない点でしょうか。イケベ楽器でも、soundhouseでも、販売はおろか商品登録もありません。現時点では代理店からの直販のみ存在するようです。
この機種については気になったので代理店に直接問い合わせてみたのですが、製品のマニュアルの日本語化が間に合ってないので店舗に卸していない、という回答でした。ちょっと腑に落ちない感じもしますが、機能性はピカイチなので魅力的と言えます。
個人的には、在庫・流通の問題が気になるとは言え、meloaudioとMastermind LTが気になりました。その次にPEAKでしょうか。
以上、MIDIフットコントローラーについてのまとめでした。
(追記)
後になって記事を見返してみたらだいぶ長くなってしまっていたので、見やすいように表形式にまとめてみました。
メーカー/機種 | サイズ(mm) | 重量(kg) | ボタン形式 | 販売価格 | その他 |
---|---|---|---|---|---|
BOSS/FC-50 | 423(W) 135(D) 40(H) | 1.6 kg | 1列6個 5パッチ | (販売終了) | Roland GFC-50と同等 |
Roland/FC-100 | 490(W) 180(D) 50(W) | 2.4 kg | 2列11個 8パッチ | (販売終了) | MIDIではない (RRC規格) |
Roland/FC-200 | 600(W) 203(D) 47(H) | 3.2 kg | 2列13個 +ペダル1個 10パッチ | (販売終了) | MIDI演奏可能 (NOTEモード) |
Roland/FC-300 | 550(W) 250(D) 76(H) | 5.2 kg | 2列9個 +ペダル2個 5パッチ | 38,280円(税込) | |
Behringer/FCB-1010 | 687(W) 221(D) 60(H) | 3.5 kg | 2列12個 +ペダル2個 10パッチ | 18,150円(税込) | MIDI演奏可能 (NOTEモード) |
YAMAHA/MFC10 | 608(W) 215(D) 153(H) | 3.52 kg | 2列12個 +ペダル1個 10パッチ | 27,280円(税込) | |
RJM/Mastermind | 406(W) 152(D) 70(H) | 1.8 kg | 2列8個 5パッチ | (販売終了) | |
KEITH MCMILLEN SoftStep 2 | 450(W) 105(D) 42(H) | 0.57 kg | 2列10個 +十字キー 10パッチ | 38,720円(税込) | USB接続 (専用コンバーターあり) |
PEAK/FCB4X | 262(W) 120(D) 50(H) | 1.0 kg | 2列6個 4パッチ | 259ドル (約2万8千円相当) | 国内未発売 |
Meloaudio MIDI Commander | 262(W) 120(D) 65(H) | 0.95 kg | 2列10個 4パッチ | 15,074円(税込) | USB充電可能 |
RJM/Mastermind LT | 292(W) 127(D) 70(H) | 0.86 kg | 2列7個 4パッチ | 61,600円(税込) | 国内流通僅少 |
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M3秋振り返り
今回のM3についてちょっと振り返りです。
今回、なんとか頑張って4曲入りのCDを出すことができました。
曲数としては4曲という数を達成できたのですが、総時間数としては今までのCDと比べるとやや見劣りする分量でもありました。
曲数は4曲程度を確保しつつ、時間という面での分量も今後は確保できればな、と思いました。
無論、クオリティは維持したままでというのは大前提です。
ここら辺は今後の課題と言えそうです。
もう一つ、機材面で改善した点といえば、ベースサウンド用に歪みエフェクターを導入してみました。
といっても、何か新しい機材を買ったわけではなく、長いこと使っていなかったIbanezのTube Screamerをベースにかましてみました。
しかもベース用ではなく、一般的なギター用のTS-9です。

今までも、この画像に写っているARTのMP V3でベースを歪ませていたのですが、音色的な問題ではなく、謎の音割れを起こす、というトラブルを抱えていました。もちろん、レコーディングする前に強めに弾いた音がピークを超えないようにレベルを調整するのですが、実際に録り終わるとなぜかピークランプがついており、録ったファイルを見返すと1〜2箇所に波形が飛び出ているところがありました。
しかも強く弾きすぎた結果音割れしているというより、波形が、鋭いトゲが刺さったような波形になった結果音割れしており、ベースを1テイク録るごとに発生した音割れを修正、次のセクションを録って発生した音割れを修正、次のセクションを録って、、、、という、かなり無駄の多い工程を踏んでいました。
このトゲのような音割れ(自分はスパイクと呼んでいますが)はどのような条件で発生するのか全く不明で、フレーズの弾き始め発生することがやや多いものの、発生しないことや、フレーズの途中に突然発生することもあり、まるで雨漏りを直しているかのようでした。
そこで試しにTube ScreamerをMP V3の前につなげ、MP V3はクリーンな設定に、そしてTube Screamerでベースを歪ませる設定にしたところ。。。。
スパイクはピタリと発生しなくなりました。
原因は依然としてわかりませんが、結果としてスパイクが出ないようになったこと、またTube Screamerぐらいのオーバードライブでもベース用としては十分使い物になることから、今回はこういったセッティングでのベース録りとなりました。
興味深いのは、5弦ベースを弾いていると、4弦(E弦)の開放弦辺りまではきちんと歪むのですが、5弦(B弦)のローポジションの方に行くと全くといっていいほど歪まなくなり、ほぼクリーンな音が出ることです。
ここらへんが、TS-9がギター用であり、ベース用に設計されていないことの証拠なのかもしれませんね。
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